被害者

 デイビッドが、作業をしている間に、ドラム缶炭窯の補修をしました。

 これまでの使用に耐え切れず、ドラム缶の腹から乾いた土が流れ出しています。
 ドラム缶は、高熱と煙によって酸化が進み、ぼろぼろに腐食しています。

 デイビッドの炭焼きが済んだら、新しい窯を作ろうかなと思っています。

 閑話休題(それはさておき)

 それを修理するためには、土が必要です。
 炭焼き小屋の前の斜面が、ざっくり崩れています。
 「猪・いのしし」の仕業です。
 ユンボでガリガリやったような掘り方です。

 露出した草の根や茎などを取り除いていました。
 と、ばたばたと黄蝶が飛び立ちました。
 身のこなしが、なんだか重そうです。

 よく分かりませんが、冬眠に入っていたのでしょうか。
 それとも、ここを終焉しゅうえんの地と決めて、たたずんでいたのでしょうか。

 少し離れたところに、留まりました、

 急いでカメラを持ってきました。
 いまだ、同じ草の茎にしがみついています。

 何枚か撮影しました。
 かの黄蝶は、一向に動く気配がありません。
 ここぞとばかり、接写を敢行しました。

 作業を終えて、山小屋を下りるときも、うす暗がりのなかに、黄色がぼぉ~~っと確認できました。

 私たち、人間には手の届かない深遠な世界です。


        右手つめたし凍蝶左手へ移す     渋谷  道

 *「凍蝶」(冬) … 凍ったように動かない蝶を「凍蝶」という。「凍蝶つる」ともいい、触ると、はねをふるわせたり、よろよろと舞い上がっても、すぐに落ちる姿が哀れである。

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by yamagoya333 | 2010-12-12 23:20 | 山小屋日誌