2013年 03月 27日
花は野に満ちて
花が野に満ちています。
風がそよげば、横から甘い香りが渡ってゆきます。
しっとりと雨粒が下りてくると、土の中から春の香りが立ち昇ってきます。
下萌えの草草が、野の花の淑やかさを演出してくれています。
自然と心が浮き上がるように感じてしまいます。
寒さに耐えてきた植物が、それぞれの我が儘をつつましく表現しています。
思わず、にこりとしてしまいます。
ひとしきりその美しさを愛でたあとは、決まって寂寥感が心を満たしてきます。
これらの花を見ることが出来るのは、一年後。
自らの歳に、一つを加えることになります。
永らえて、もう一度という気持ちが心のどこかにあるようです。
肉体は、すっかり歳をとってしまいました。
でも、でも、気持ちだけは ・・・・
水仙にうつろひ易き日射しかな 嶋田 青峰
by yamagoya333
| 2013-03-27 23:06
| 山小屋日誌