失念・しつねん

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 先日、気分が爽快になる経験をしました。

 ある若い女性から、荷物を受け取る約束をしておりました。
 約束の時間を過ぎても、Kさんは現れません。

 携帯電話で連絡を取ったところ、「失念しておりました。申し訳ありません。」と、第一声。

 こちらの心の中に、一陣の爽やかな風が吹き抜けていきました。
 
 こんなに若い女性が、「失念」という言葉を、咄嗟とっさの場合に使えるなんて、素晴らしいなと感動したことでした。



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 現代の若い女性が、「失念」という言葉を習得しているかは、怪しいところです。
 知っているだけで、緊急時に駆使することは、かなり難しいことだと思います。

 Kさんの場合、日頃から使っている言葉だと感じました。

 だからこそ、こちらの胸に響いたのだと思います。

 言葉には、相手に自分の気持ちを伝えるという役目を託されているものだと思います。
 私も、心して言葉を遣おうと自戒したことです。



 その日の夕方、Kさんの自宅まで、荷物を受け取りに行きました。

 お母様が、応対してくださいました。

 娘が「失念」していて申し訳ないと、第一声。

 私のほほゆるんでしまいました。
 やはり、Kさんの家庭の中に「失念」という言葉があったのだと、得心しました。

 豊かな気分で、家路に就いたことでした。


       かばふとは頼ることなり稲妻す     中村 汀女 

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by yamagoya333 | 2013-08-07 08:53 | 山小屋日誌