こちらこそ

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 一月一日、親友 デイビッドが、天に召されました。

 私の山を訪れた方は、一度はデイビッドと顔を合わせたことがあると思います。
 飽きず、幾度も幾度も、小屋へ来てくれました。

 彼がやってくるパターンがありました。
 小さなレジ袋に缶ビールが2本、twoセットを手首に提げて、腕を振り振り、「ハロー」と言いながら、小屋へやってくるのです。

 彼流のトレーニングの一つだったのでしょう。
 このスタイルは、道行く人々にも知られていました。
 外人が、両腕にビールをつるして歩く姿は、奇妙にも映ったことでしょう。


 もちろん、2本はデイビッド、残りの2本は、私のためのものです。
 暑いとき、デイビッドは、4本のビールを、さっさと小屋の冷蔵庫に入れて、冷えたビールと交換です。

 


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 小屋の作業は、誰よりもたくさん手伝ってくれました。
 決していとうことなく、「きょうは、なにをやりますかぁ」と言ってくれました。

 草刈、薪割り、竹の伐採、荷物運び ・・・・

 
 別れ際に「サンキュー、今日は、助かったぁ」

 「こちらこそ、たのしかった」

 これが、握手をしながら、次に会うための二人の「合言葉」でした。


 一月一日、デイビッドは、私の小屋を目指して歩いている途中で、倒れて帰天しました。
 
 何の恩返しもできなかったことが、悔やまれてなりません。

 順序が逆のような気がしています。
 私の葬儀に彼が参列して、「ミッチャンハ ・・・・」と、周りの連中に話しかけるものだと思っていました。

 デイブは、私よりも2歳、年下でした。

 まさか、彼の葬儀に私が連なるとは、思ってもいないことでした。


 教会の礼拝堂に入りきれないほどの方々が、デイビッドにお別れを告げに来ました。
 いかほどさように、彼が多くの人々から愛されていたかを示すものでした。


 土曜日は、決まってデイビッドがやってくる日でした。
 本日も、作業をしながら、「はぁーい、みっちゃん」と、ビールを振りながらやって来るのではないかと、首を長くして待っていました。

 彼が、もう小屋へはやって来ない現実を、未だに受け入れられない自分自身を持て余しています。
 本日の小屋でのビールは、まずかったぁ~~~~~っ !!


         デイブ、  安らかに


 天国にいる デイビッドにメッセージ・思い出などをお寄せください。
 奥様に、届けます。



       いとけなき喪主も乗せたる柩橇ひつぎそり     伊藤 彩雪



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by yamagoya333 | 2015-01-10 23:12 | 山小屋日誌