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もういや

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 毎日、毎日、竹林の中で「筍」と格闘している山小屋でございます。
 昨年、竹林の整理に少しだけ努力いたしましたところ、筍がそれに応えてくれまして、今年は1月の終わりから、かわいらしい顔を出してくれました。
 それで、現在は一日では掘りきれないくらいの筍ラッシュです。
 嬉しいやら、疲れるやら・・・

 4月20日を過ぎますと、筍の品質が急激に劣化してきます。
 歯ざわりが、がりがり・ざらざらとしてくるのです。
 もちろん、これがお好みの方はいいのですが、3月下旬から4月初旬の筍の味を思い出してみますと(ほくほく)、「終わりだな」と思わざるを得ません。

 この時期の筍くんたちは、急激な「生長期」を迎えます。
 中には、1本で5kを超えるものも出てきます。

 短時間でたくさんの筍が掘れるわけですが、収量が増すにしたがって、価格が急下降するのです。
 掘れば掘るほど、疲労だけが溜まっていくという仕儀でございます。
 掘ったままの筍の総量は、300kを超えると思われます。
 これらを、担いかごで急斜面を担ぎ下ろすことを考えると、ぞっとします。
 あの急な階段を少なくとも10回は往復しなくてはなりません。

 そこで、ある作業をします。
 掘った筍を「根切り」をしながら、2種類に仕分けします。
   *「根切り」筍の根っこの部分を切りそろえ、整形すること
 一つは、「生筍」として販売できそうな、色や形の良いものを選別します。
 それにもれた筍は、その場で皮をむきます。
 これらは、ゆでて小売にされたり、お料理に使われます。
 残りは、「塩漬け筍」にされて、桶の中に。
 6月いっぱいまでかかって、乾燥されて「製品」となります。

 塩漬けの筍は「竹わらべ」という商品名で、秋以降から販売されます。
 生の筍とは違った食感を楽しめます。
 「竹わらべ」は、「さくら工房326」の最後の記事で紹介した「日曜ふれあい市」のメンバーの「ばあさん」たちの共通の商標です。製法や包装を同じくする決まりがあります。

 写真は、皮をむいた筍です。
 魚屋さんが、魚を捌いていく感じです。
 同じやり方で、何個も、なんこも、ナンコモ・・・
 少し辟易(へきえき)しております。
 もぉいやぁ、こんなせぇーーかつ!!


       二人づつ三人づつ連れ春日傘     久保田万太郎
by yamagoya333 | 2006-04-25 16:09 | 山小屋日誌