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身勝手

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 「自給自足らず」さんと、「シュラフ」さんのご指導で、懸案の草刈りが何とか終わりました。お二人に感謝です。
 二人がするように、肌理(きめ)細かくすることはできませんでしたが、お山がさっぱりしました。

 草刈り機を使うのは、今回が初めての経験でした。
 頼る者がいないとなると、人は何とかするものですね。
 誰かにしてもらおうという「甘え」がありました。反省!

 草刈りが終わって、休んでいると、野原の状況はすごいことになっていました。
 
 突然、草を刈られて行き場をなくしたバッタや蛙たちは、開けた野原に身をさらすことになります。
 鳥たちが、それを見逃すはずがありません。
 野原には、多くの鳥たちが降りてきて虫たちを啄(ついば)みます。

 こんなこともありました。
 椿の木の根元の草を刈っていました。
 草刈り機の回転している「刃」が、椿に触れて「ジャッ」と音をたてました。
 思わず「ごめんね」と言いました。
 刈られて地面に横たわっている「雑草」が「じゃぁ、おれたちは?!」と、反問しているような声が聞こえくるように感じました。
 椿がかわいそうで、雑草はそうではないという図式は、何か矛盾しています。
 「自然を・・・」と、よく口にします。
 人間に都合のよい「自然」を振り回している「身勝手さ」を感じました。

 でも、いずれグングンと雑草たちが、また復活を遂げるでしょう。
 そのときは、きっと、うとましく感じると思います。
 やりきれない思いで、作業を続けました。



       『雑草』       北川 冬彦

       雑草が

   あたりかまわず

   伸びほうだいに伸びている。

   このけしきは胸のすく思いだ、

   人に踏まれたりしていたのが

   いつのまにか

   人のひざを没するほどに伸びている。

   ところによっては

   人の姿さえ見失うほど

   深いところがある。

   このけしきは胸のすく思いだ、

   伸びはびこれるときは

   どしどし伸びひろがるがいい。

   そして見ばえはしなくとも

   豊かな花をどっさりと咲かせることだ。
by yamagoya333 | 2006-07-08 08:35 | 山小屋日誌