2007年 07月 19日
今年竹
気持ちのよい「黄緑」です。
清々しい気分になりますね。
奥の深い緑と見較べてください。
孟宗竹の筍は、4月に出てきます。
5月の終わりから、6月にかけて、真竹(またけ)の筍が出てきます。
その「若竹」の黄緑です。
どこか、初々しさや可能背を感じてしまいます。
筆者の仕事場で、保護者会を開きました。
来春の高校入試についての話を聞いていただくためです。
そこで、筆者の教え子と、20年ぶりに再会しました。
今回は、保護者となって出席してくれました。
受付で、顔を見た瞬間、彼女だとわかりました。
中学時代の可愛らしい面影を残しながら、落ちついた母親の姿がそこにありました。
一応、保護者と講師という立場で、挨拶を交わしたものの、すぐに「先生と教え子」の立場で、お互いに近況報告を。
一気呵成に、20年前にタイムスリップです。
美しく変容を遂げた彼女が、筆者の頭の中で、セーラー服を着た姿に戻ります。
とてもよい生徒でした。
彼女については、こんなエピソードがあります。
当時、塾では、習熟度に合わせて、3つのクラスに分けていました。
彼女は、塾に来た当初は、2番目のクラスでした。
(どんなに成績のよい子でも、通常は、ここから始まります)
数ヶ月が過ぎ、実力テストで、本来の実力を発揮して、一番上のクラスに入ることになりました。
一番上のクラスは、一週間に授業が4日ありました。
残りのクラスは、3日間でした。
筆者が、そのことを彼女に伝えました。
彼女は、即座に、そのクラスには入りたくないと、答えました。
理由を尋ねてみると、こうでした。
「そのクラスに入ると、授業の日数が増えて、月謝が上がるので、親に負担がかかるから」と。
両親が、どんな思いで、彼女を塾に通わせてくれているか、よく理解していたようです。
心根の優しい子だと、感心したことでした。
もちろん、両親は、大丈夫だと請け合ってくださって、彼女はそのクラスへ。
その後、彼女は、着実に成績を伸ばし、地域で一番の進学校を受験し、見事に合格しました。
彼女の息子も、母親似にて、性格のよい子です。
成績も、母親と同じような軌跡をたどっています。
「孫」のようで、可愛いです。
送り出す子の眉そこに今年竹 長谷川 かな女
*「若竹」(夏) … 夏に入り、生長した筍は、下方の節から順に皮を脱いでいく。それを「竹の皮脱ぐ」「竹の皮散る」などという。皮が落ちるとすがすがしい青さの若竹になる。「今年竹」ともいう。
by yamagoya333
| 2007-07-19 12:27
| 山小屋日誌