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「川」の字

 昨日は、百足に刺された左手に、毒が回り、グローブのように腫れ上がりました。
 掌の皮膚が、ぱんぱんです。
 針を刺したら、「パン」と、破裂しそうでした。
 しかし、痛くはありませんでした。

 ※ ビールを飲むと、手がかゆくなりました。 

 現在は、収束に向かっております。
 いまだ、腫れてはおりますが、指の「皺・しわ」なども、出現してきました。

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 ある夏の夜、二人の息子を横に置いて、「川」の字になって寝ておりました。
 暑くて、寝付けないでいました。

 幼い二人の息子たちは、すやすやと、寝息を立てておりました。

 天井から、ぽとりと、何かが、胸の上に落ちてきました。
 肌着の上を、ぢかぢかと歩きます。
 「百足」だと、確信しました。
 重量感があります。かなり大きいようです。

 それが、右に行っても、左に下りても、どちらかの息子のほうにたどり着いてしまいます。

 決心しました。
 両手で、その百足を、力いっぱい握りつぶしました。

 もちろん、百足は反撃して来ました。
 左の中指の付け根に、ざくりと痛みが走りました。

 すぐさま、辺りを点検しました。
 百足は、夫婦で行動すると言われています。
 一匹、見かけると、必ず近くに、もう一匹いることが多いのです。
 念入りに調べましたが、連れ合いは、いないようでした。

 しばらくすると、刺されたところが、ずきずきしてきました。
 明け方までには、左の中指が「バナナ」のように、太く腫れあがりました。

 まぁ、息子たちには、何事もなかったので、よかったです。
 こんなこと、彼らは知らないだろうな。


       なにもせぬ百足蟲赤き頭をつぶす     古屋 秀雄
by yamagoya333 | 2008-08-10 23:59 | 山小屋日誌