山小屋へどうぞぉ

e0017396_216256.jpg


 マドンナの桜の復習です。

 桜も終わり、葉桜の緑が、気持ちよいころとなりました。
 連休を控えて、みなさんは、どんな計画をお持ちですか。

 山小屋亭主は、4月29日から5月5日まで、休みです。
 基本的には、山小屋にいます。
 少しでも、時間ができましたら、上がってきませんか。

 取り留めのないお話と、思いつきの料理で、ぼんやりとした時間を過ごしましょう。


       降り足りて三日月寒き残花かな     金尾 梅の門
[PR]
by yamagoya333 | 2010-04-27 21:13 | 山小屋日誌

新種の

 先日、「筍料理講座」を終えて、チャーリーの「Cafe 金比羅」へ行きました。

 店に入ると、チャーリーが、「来た・きたぁ」と言いながら、近づいてきます。
 「あんたを紹介してくれという人がおるんだが、電話してもいいか?」と、畳み掛けてきます。

 「もちろんです」と、胸のどきどきが始まりました。

 土曜日の昼下がり、店には、多くのお客さんがいて、ホールの片隅では、ミニコンサートが始まり、ギターの音や歌声が響いて、少しざわついていました。
 チャーリーは、お客さんの応対で忙しく、店の中を動き回っています。


 しばらくして、筆者の隣に、一人の男性が座りました。
 お互いに、会釈を交わしました。

 黒を基調にしたラフな服と上着を、スマートに着こなしています。
 口ひげに、わずかの白髪が混じっているのが、アクセントなっていて、ダンディーな感じの方です。

 チャーリーが、紹介してくれました。
 Tさんです。

 後でわかったことですが、筆者よりも一つ年下の方です。
 でも、筆者よりも、ずっと年上であるような、落ち着いた雰囲気をかもし出しています。
 (ふけて見えるというわけではありませんよ)

 こちらの話を、ゆっくりと飲み込んで、一語・一語をかみ締めながら、言葉を返してくれます。
 直ぐに、意気投合です。
 その場で、山小屋へ ⇒ GO !!



e0017396_14967.jpg



 山小屋で、Tさんに、チャーリーの焙煎したコーヒー豆を、ミルで挽いてもらいました。
 香りのよいコーヒーを、二人でゆっくり味わいました。

 こちから話しかけると、2拍も3拍も、間をおいて、返事がきます。
 そのあとは、しばらくの沈黙が ・・・
 合間に、鳥の泣き声がリズムを保ちます。

 Tさんは、黙ってはいますが、ゆっくり首を上下させてうなずいているのです。
 ここの環境の全てを、彼の呼吸と同じリズムで、体内に吸い込んでいるように見えます。

 決して、会話が途切れるわけではありません。
 素敵な間合いの沈黙です。
 
 筆者の知り合いは、どちらかというと、「機関銃」のように、言葉を発してくる人が多いです。
 (あっ、決して、それがいやなわけではありません ・・・)

 ある意味で「新種」の友達ができました。
 
 紹介してくれた、チャーリーに感謝です。


 「Cafe 金比羅」
 北九州市小倉北区井堀5-1-4 (北九州市立体育館の池の対面)
 093-871-0839「チャーリーの記事」


       葡萄ぶどう食ふ一語一語のごとくにて     中村 草田男
[PR]
by yamagoya333 | 2010-04-27 01:40 | 山小屋日誌

 昨日、北小倉市民センターで、「筍料理講座」の講師を務めてきました。

 当日は、事前の打ち合わせとは、打って変わって、「何も教えない筍講座」となりました。
 担当のY師匠にこの案を申し出ると、快諾してくれました。

 かくして、講座が始まりました。

 筆者が、山小屋で茹で上げた筍20キロを使っての講座です。
 材料は、充分にあります。
 「惜しみなく」使ってよいということを受講生の皆さんに説明しました。


  <先生であるところの筆者の言い分>

 若竹汁や煮つけ・木の芽和えは、ありきたりで、私よりも受講生の皆さんの方が上手でいらっしゃる。
 筍の部位の特性や切り方は、示します。
 
 そのうえで、常識や思い込みを捨てて、自由に発想して、新しい筍料理を作ってみませんか。
 思いつく材料はそろえております。
 アドバイスは、いたします。

 「料理は、ミスマッチから始まる」 講師の料理に関する「基本理念」です。
 
 「おおぉ~~、ええやないかぁ」ということで、受講生の皆さんのチャレンジが始まりました。



e0017396_22231145.jpg


 あっという間に、6品できあがりました。

 細く・細く切った筍の和え物です。
 
 「マヨネーズ」「オーロラソース」(ケチャップとマヨネーズを混ぜ合わせたもの)
 「梅干し」「梅干と煮切り酒」「塩昆布」「ゆかりこ」(しその葉のふりかけ)




 
e0017396_22362641.jpg


 「筍のサラダ」
 横に切れ目が入っています。
 筍には、ゴマのドレッシングが合います。




e0017396_22374715.jpg


 「筍のステーキ」
 各自が自由に、木の芽でデコレーション !!


 誰かが思いついた作品を作っていると、みんなが集まってきます。
 材料や作り方をメモしたり、尋ねたり。

 突然「先生」になってしまって、戸惑ったり、ちょっと自慢だったり。

 そんな光景が、あっちでも、こっちでも。



e0017396_2243485.jpg



 今回は、男性が一人参加してくれました。
 ボランティアで、週に二日70食のお弁当を作っているそうです。
 お料理の達人だということを、「講師」は、見て取りました。

 筍入りの「シューマイ」にチャレンジしてくれました。
 受講生の皆さんが、集まってきます。

 テーブルには、皆さんの「力作」が並んでいます。
 いよいよ、試食です。

 和気藹々の雰囲気の中で、楽しい講習会が終わりました。
 やってよかったです。

 調子のりの「講師」は、12月の「ミニ門松講座」の開講を受講生の皆さんから、約束させられました。


 「筍のすき焼き」
 是非とも、お試しあれ !!

e0017396_22512123.jpg



       教師二人牛鍋欲りてむことあり     中村 草田男
[PR]
by yamagoya333 | 2010-04-25 23:00 | 山小屋日誌

ほめ言葉

 昨日から、本格的に授業が始まった。

 昨年から持ち上がりの2年生のクラスに入った。
 今年から、毎日スーツで出勤している筆者の姿を見て、一人の生徒がぽつり。
 「先生、スーツ、似合わん」と。
 本人は、いやみで言ったのかもしれない。
 筆者にとっては、最大のほめ言葉だと思えた。

 サラリーマンっぽくなるのを、警戒していた。
 ふむ・ふむ、生意気なこの生徒は、筆者の正体をちゃんと見抜いているぞ。

 小僧、なかなかやるじゃねぇ~~~か!

 仕方なしに着ているスーツだが、似合うようにはなりたくないと思っている。
 いつも、等身大の自分を心がけるつもりだ。

 今度、作業着姿で、授業にいってやる。
 小僧、「似合うね」と言えよ。


e0017396_22132445.jpg



       入学のひと月経たる紫雲英げんげ道     橋本 多佳子
[PR]
by yamagoya333 | 2010-04-14 21:56 | 山小屋日誌

二つの夏を

e0017396_20472414.jpg



 何だと思います。

 次は、こうなります。



e0017396_20493063.jpg




 これだったのです。


e0017396_2050215.jpg





e0017396_2054948.jpg




e0017396_20543348.jpg



 木製のカプセルのようなものは、椎茸の菌をしみこませた「種駒」なのです。

 クヌギの丸太に、ドリルで穴をあけて、この種駒を打ち込んでいくのです。


 昨年の冬、山小屋のクヌギが何本も切り倒されたのを、覚えていますか。

 これらを、倒れたままで、少しずつ乾燥させていき、3月に丸太に切り分けます。
 そして、桜が満開になるまでに、種駒を打ち終わらなくてはなりません。

 Mさんと、K先生が、手伝ってくれました。

 先日、やっとこの作業が終わりました。
 学校から帰ってきて、毎日一時間くらい、山小屋で残りの作業を続けました。


e0017396_2105688.jpg



 管理は大変ですが、うまくいけば、ふた夏過ぎた秋には、美味しい椎茸が食べられます。
 そのときは、椎茸パーティーをやりましょう。

 予約優先、先着20名さま、ご招待 !!
 本日から、受け付けます。


       干茸ほしたけ時雨しぐれぬ日とてなかりけり     松本 たかし


  「干茸」(秋) … 椎茸は、干茸ともいう。
[PR]
by yamagoya333 | 2010-04-12 20:59 | 山小屋日誌

大きさを知る

e0017396_10191521.jpg


 昨年の秋、中途退学をした教え子が、山小屋へやってきた。

 家庭の事情もあり、学校を続けることを断念した。

 彼が、退学の手続きを終えて、小雨の中をうつむきながら歩いてゆく姿を見送った。
 寂しさをじっと耐えている背中が、小さくなっていった。
 そのとき、「先生、電話するからね」と、言い残していた。


 彼の授業態度は、決して良好とはいえなかった。
 気が向くと、自分の身の上を語り始めることが何度かあった。



e0017396_1025329.jpg


 いつまでたっても、電話はかかってこなかった。

 3月の終わりに、「Jです。先生、覚えていますか。」と、電話があった。


 昨日二人で、筍を掘った。
 筍のたくさん入った重いかごを、嫌がらずに担いでくれた。


 昼ごはんに、鍋を二人で突いた。

 そのとき、「辞めたことを後悔している」とポツリ。

 「授業をまじめに聞いていればよかった」
 「アルバイトで、高校の近くまで行ったよ。下から、校舎の窓を見上げたら、教室に入りたくなって、仕方がなかった」
 「中学生のときは、学校にはあまり行かなかった。高校は、クラスの雰囲気が好きで、休まずに学校へ行ったよ」

 訥々とつとつと、2時間ほど、彼は自分の心境を語った。
 失ったものの大きさを、実感したようだ。

 時は後には戻らない。
 もう、前に進むしかない。
 二人で、彼のこれからを話し合った。
 まなじりを挙げて、にっこりほほえんだ。

 彼のこれからの生活は、苦しいことの連続だろう。
 「もうやめた」と、言わないでおこう。
 「もう少し、やってみよう」と思うようにしようと、確認した。

 筆者は、いつも彼の応援団員でいようと思ったことだ。


       空ふかくむしばむ日かな竹の秋     飯田 蛇笏


 
[PR]
by yamagoya333 | 2010-04-11 11:00

師のありてこそ ・・・

e0017396_21222735.jpg



 本日、筆者が勤務する高校の入学式がありました。

 折からの風にあおられて「桜吹雪」が、新入生を出迎えます。
 
 校長先生の迫力のある大きな声が、式場に響き渡ります。
 熱意に満ちた、愛情のある激励の言葉が、新入生たちを包み込みます。 

 筆者も、新入生のつもりで、校長先生の言葉に聞き入りました。
 俄然、やる気が出てきました。
 

 先日、校舎の外にある、職員の駐車場とテニスコートの土手の草刈をしました。
 草が生い茂っていると、ごみを捨てる人が出てきます。
 そこには、紙の筒に入った長い「蛍光灯」が2本、捨てられていました。
 中で砕けていて、持ち上げると、白いガラスがざらざらとこぼれ出てきました。

 大きなごみを拾った後、空いた時間を利用して、草を刈りました。




e0017396_21405412.jpg


 筆者は、テニスコートが見下ろせる場所に、いつも車を停めています。
 車の乗り降りの際、しばらくの間、テニス部員たちの練習を見学するのが楽しみです。
 練習を眺めている筆者を見つけると、練習をとめて、挨拶をしてくれます。
 
 この姿を見て、ひそかに「応援団」の一員になりました。
 そのこともあって、草刈を志願しました。

  (草刈は、まだまだ、不十分で、全てが終わっているわけではありません。)



 昨日のことです。
 筆者が、車でテニスコートの入り口の前に差しかかったときに、監督の先生が先頭で、部員たちが2列に整列して、車に向かって??、深々とお辞儀をしているのです。

 とりあえず、窓を開けて、「失礼します」と、挨拶だけをして、アクセルを踏みました。
 たぶん、練習が終わって、校舎に向かって、終わりの挨拶をしているところに出くわしたのだろうと、理解していました。

 本校のソフトテニス部は、春の全国大会に出場するほどの優秀な選手が揃っています。
 筆者も、出場選手のうち、何名かの授業を担当しました。
 よい子達ばかりです。


 本日、入学式の後始末をしているときに、監督のS先生が、わざわざ筆者のところにきてくれて、「テニスコートの草刈をしてくださって、ありがとうございます」と、おっしゃってくださいました。

 これで、符牒ふちょうが合いました。
 昨日の、お辞儀は、筆者に向けられたものであったのだと。

 師ありてこその生徒ですね。
 やはり、指導者しだいで、生徒たちは、よくも悪くもなるのだと、痛感しました。

 筆者は、あの整然としたお辞儀のシーンを、一生忘れません。

 模範とする教師が、目の前にいることを、誇らしく思います。


       春暁しゅんぎょうの人こそ知らね樹々の雨     日野 草城
[PR]
by yamagoya333 | 2010-04-09 22:20 | 山小屋日誌

酒顔

e0017396_0503042.jpg



 先日、ある高校の校長に電話で、面会を求めた。
 プライベートな用件だったので、外で会いたいと、申し出た。

 かの校長は、即答で「いやだ」の一言。

 校長いわく、「あんたの顔を見ていたら、酒が飲みたくなってしまう」と。

 結局、その高校の校長室を訪ねることとなった。



 以前の記事に「焼酎顔」のことを書いた。
 
 筆者の体からは、お酒のオーラが出ているのだろうか。

 これからは、酒を慎もうなどと、神妙なことを思ったりなんかするもんかぁ~~っ !!


       炉あかりに新酒の酔のゆきわたり     山口 満希子
[PR]
by yamagoya333 | 2010-04-09 01:05 | 山小屋日誌

ここにいるよ 

e0017396_21262437.jpg



 たくさんの兄弟たちと、にぎやかに暮らしていた。

 ある日、強い風が、ひょいと私を持ち上げた。
 くるくると、空高く、舞い上がった。
 一人ぼっちに、なってしまった。

 どこに行くのだろう、右に揺れながら、きりきりともまれながら、海の上までやってきた。

 柔らかな風に乗り換えた。
 ゆるり、ゆるりと、舞い降りたところが、ここだった。



e0017396_2133269.jpg



 鉄道の駅の、外にある広い通路だった。

 毎日、いろんな人の足許を見て暮らしている。

 このごろは、通りかかる人のことが、少し類推できるようになってきた。


e0017396_21381224.jpg



 今夜は、彼氏と待ち合わせの約束があるのだろうか。
 足取りが、軽い。


 重い仕事抱えているのだろうか。
 靴音が、きしんでいる。


e0017396_21413571.jpg



 私は、ここにいる。
 いることに、決めた。

 決して、自らの意思ではない。
 が、ここがよい。

 そう思って、周りを見ると、なかなかいい環境だ。

 お日様も、私に優しい。
 雨も、十分ではないにしても、生きてゆける。


e0017396_21453095.jpg



       見ておきし都忘れにあともどり     田中 秋琴女
[PR]
by yamagoya333 | 2010-04-07 21:51 | 山小屋日誌

時差ぼけ

 30年間続いた生活のリズムが、大幅に変化しています。

 これまで、昼間は、山小屋の作業をして、夕方から塾の仕事に出かけていました。
 寝る時間も、午前1時が、基本でした。
 それにつれて起床も、午前8時くらいでした。

 現在は、11時就寝、午前7時起床という、模範的な生活です。



e0017396_21365594.jpg


 今までは、夕方から夜にかけての時間が、自分のものではありませんでした。
 現在は、この時間を持て余しています。

 何かやればいいとは、わかっていても、何だかそわそわとしてしまって、落ち着きません。
 こんなに貴重な時間が、あふれていていいのだろうかと、いぶかしく思えるほどです。


 もう少し、体が慣れてきたら、計画的に時間を使おうと思っています。


       野狐ほども無きわが身がさ春嵐はるあらし     長谷川 かな女
[PR]
by yamagoya333 | 2010-04-05 21:27 | 山小屋日誌