<   2011年 03月 ( 2 )   > この月の画像一覧

春霞

e0017396_20593211.jpg



 昨日は、雨でした。

 春浅い細かな雨が、しめやかに舞い降りてきました。
 軒を伝い落ちてくる雨音も、かすかにしか聞こえてきません。

 「晴耕雨読」
 何と魅力的な言葉でしょう。

 外での山仕事はできません。
 かまどに火を入れて、その前にいすを据えます。

 コーヒー豆を、ゆっくりとミルで挽いて、琥珀色こはくいろの液体が落ちてくるのを待ちます。
 読みかけの本の栞を抜きました。


 温かいコーヒーが香りと共に体中に沁みていきます。

 ぽたぽたと、時間が過ぎていきます。

 耐火煉瓦れんがで組んだ竈に入れておいたマカロニグラタンが焼きあがりました。


     かすみゐて鳥の顔してゐる人よ     高屋 窓秋
e0017396_2181563.jpg






 
[PR]
by yamagoya333 | 2011-03-07 21:11 | 山小屋日誌

巣立ち

e0017396_22244430.jpg



 本日SS高校では、卒業証書授与式が行われました。

 あいにく、細かい雨が降りていました。

 わが子をかばうように、傘を差し出すお父さん。
 ぴったりと娘に寄り添うお母さん。

 この雨が、親子のきずなを固くしていたと感じたのは、筆者一人だけだったでしょうか。


 日頃はやんちゃで、先生の言うこともろくに聞かない生徒たちも、今日に限っては神妙な面持ちで式に臨みました。



e0017396_22322748.jpg


 
 車椅子のQ君も、式に参列しました。
 筆者の担当する国語では、満点を取ることもしばしばでした。
 性格も温厚で誠実な生徒です。

 本校にはエレベーターがありません。
 それなのに、6階まで教室があります。

 彼のクラスメイトは、3年間、Q君と彼の車椅子を移動しなければならない教室まで担ぎ上げました。
 日頃は、筆者に悪口雑言を浴びせかける心優しい青年たちでもあります。


 それぞれの生徒が、万感の想いで、この学校を後にしました。
 そのだれもが、胸を張って式場を出て行ったのが、印象的でした。

 これから、いやなことや辛いことばかりだよ。
 高校時代がよかったなと、しみじみと思うことでしょう。

 でも、幸せになってね !!



       校塔にはと多き日や卒業す     中村 草田男 

e0017396_22441957.jpg

[PR]
by yamagoya333 | 2011-03-01 22:50 | 山小屋日誌