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 椿の実を裂いて、種を取り出しました。

 本来は、時期がくると、自身で実が割れて、地上に落ちてくるのです。
 それを拾えば、種を収穫することができます。

 しかし、それをするには、二つ問題があります。

 一つは、落ちた椿の実は、すぐに回収しなければなりません。
 そのまま放置されると、虫が入ったり、中の種が腐れたりするからです。

 栗の実を拾うときと同じ感じですね。

 もう一つは、椿の下の草を綺麗に刈っていないので、回収するのが困難なことです。

 それで、若いうちに椿の実を採るのです。


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 今年は、デイビッドが収穫を手伝ってくれたので、たくさんの実が集まりました。
 一週間から十日ほどかごの中に置いておきますと、椿の実がはじけてきます。
 それを選んでは、種を取り出します。

 ↑ 上の写真は、鋳型のようですね。
 パカリと割れた状態です。

 かなり上質の種です。


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 現れたのが、これらの種の裏表です。
 右のそれは、ユーモアのある表情をしていますね。
 
 その塊は、さらに三つになります。
 奥に、もう一つの塊があるので、全部で9ピースの種をえることができました。

 今年は、何とか努力をして、「椿油」を搾りたいと思っています。



       来し方暗き椿の道おもふ     橋本 多佳子    
 

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by yamagoya333 | 2012-09-30 23:38 | 山小屋日誌

忘れずに (3)

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 台風の影響で、どんよりとした一日でした。

 朝から、山小屋の周りの整備をしていました。

 雑草が、昨日の雨にすっかり濡れています。
 こんな日は、草が粘って、刈り払い機の歯に巻きついてしまいます。
 それで、小屋の中の片付けや、収穫した椿の実から、種を取り出す作業をしました。


 夕方、雲が高くなりました。
 上空の強い風に、雲が運ばれて、雲に切れ間ができました。
 その四角のスペースに、青い色が見えました。
 しばし見とれるほどの水色でした。

 
 作業を終えて、山小屋を下りて、自宅の上の見晴らしのよいところまでとなりました。
 真正面に、まん丸のお月様が見えました。
 (山小屋にいると、月の出ている方向には高い竹が立ちふさがっています)

 ゆるいVの字の形をした雲の谷間にお月様はいました。
 はっとして、カメラを取り出し、構えたときには、雲の中にすっぽりと ・・・

 しばらく待つと、やっと綺麗な姿を現してくれました。
 ぼぉ~~とした写真になってしまいました。

 やっと、今夜は「中秋の名月」であることに気づきました。

 自然は、いつも忘れずに、巡ってきますね。
 わたしたちも忘れずに、人に心を馳せていたいものです。



       はなやぎて月の面にかかる雲     高浜 虚子

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by yamagoya333 | 2012-09-30 23:27 | 山小屋日誌

綺麗だろうなぁ

 昨日、ラジオで、素敵な話を聞きました。

 高知県在住の80代のおばあさんのことでした。

 そのおばあさんは、幼いころ、家庭の事情で学校に行けず、字を習ったことがなかったそうです。
 現在は、仕事も一段落して、「識字教室」に通っているそうです。
 平仮名を習得して、漢字が書けるようになったそうです。

 そのときのおばあさんの感想です。

 「いままではゆうやけ をみても、きれいだとはおもいませんでした」

 「 夕焼け という漢字が書けるようになってから、夕焼けが本当に綺麗に感じられるようになりました」



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 まことに含蓄のある言葉です。

 ラジオで、聞いていた私の頭の中に、未だ見たことのない(おばあさんが見ているであろう)土佐の夕焼けが像を結びました。


 文字、特に「漢字」は、その字を見ただけで、頭に浮かぶ映像に色をつけたり、奥行きを出したりする要素を内包していると思います。


 おばあさんの書ける漢字が増えるのに比例して、心が躍る機会も増していくことでしょうね。


 漢字の魅力については、語って尽きることはありません。
 
 現在は休眠していますが、もうしばらくしたら、記事を更新しようと準備しています。

 興味がある方はのぞいてみてください。 「漢字牧場326」クリック


       夕焼けに大中小のありにけり      岡崎るり子

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by yamagoya333 | 2012-09-27 16:23 | 山小屋日誌

風の杜 (1)

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 7月14日、九州を襲った豪雨の最中さなか、「 JAZZ CAFE 風の杜 」を訪ねました。

 事前に電話を入れると、「土砂崩れがあって、停電しているが、来るか?」という応答がありました。
 「参ります」と、即答!!


 途中、路肩が陥没していたり、土砂が道の半ばまで流れ出ていたりと、運転に手間取りましたが、何とか目的地に到着しました。

 風の杜は、福岡県田川郡赤村にあります。
 自宅から、車で一時間ちょっとかかります。


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 到着すると、玄関の前まで、赤土がたっぷりと流れています。
 早速、持参した「ゴム長靴」に履き替えて、雨の中を入場行進です。


 出迎えてくれたのが、ここの亭主「俗楽坊」さんです。
 荷物を置く間を惜しむかのように、俗楽坊さんは話し始めました。
 その中で、俗楽坊さんは、山小屋亭主と同い年、しかも一ヶ月兄さんであることが判明しました。

 俗楽坊さんは、もともと腕のよい和食の料理人なのです。
 縁があって、一万坪以上もある大きなキャンプ場の施設を買い取ったそうです。
 出だしの写真が、風の杜の本館で、以前はキャンプ場の管理棟だったそうです。


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 俗楽坊さんは、たくさんのお仕事をしていて、どれも超一流です。
 山小屋亭主では、とてもかないません。
 これから、たくさんお事を教わりたいと思っています。

 さて、これから数回に分けて、お話ししていこうと思っています。

 写真のコーヒーは、3度目の訪問で、やっと出してもらいました。
 2度までは、話し詰めでした。


       長靴に腰埋め野分のわきの老教師     野村 登四郎

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by yamagoya333 | 2012-09-25 21:45 | 山小屋日誌

チャレンジ したい

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 林檎のようなふりをしていますが、一体何の実でしょう。

 はい、椿の実です。
 この写真は、8月の半ばに撮影したものです。


 前の日曜日に、デイビッドと椿の実の収穫をしました。

 そのままにしておくと、殻が裂けて、地面に落下してきます。
 本来は、それを拾えば事足りるのです。
 しかし、仕事の関係で、週末にしか、山小屋へ上がれません。

 落下した椿の実には、すぐに虫が入ってしまいます。
 それで、熟しかけの実を収穫して、こちらの管理下で熟成させるのです。



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 背の高いデイビッドでも、道具を使わないと、収穫できません。

 沢山収穫できました。

 毎年、椿の実を収穫するのですが、「椿油」に至っていません。
 圧搾する器械を作らねばと、思っています。
 油圧式のジャッキを利用するといいそうです。

 詳しい方のご指導、よろしくお願いします。

 デイビッド、ありがとう。
 (この作業のあと、彼は歩いて、温泉に行きました。)

 今年は、いろんなことにチャレンジしてみます。


       椿の実拾いためたる石の上     勝又 一透

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by yamagoya333 | 2012-09-24 22:06 | 山小屋日誌

教えてください

 先日の「蜘蛛」の記事のことです。

 その中で、写真の2匹の蜘蛛を「親子」と書いてしまいましたが、「ルピーさん」から、「オスとメスのペア」ではないかとの質問がありました。

 よく調べもしないで書いてしまって、無責任な話ですが、どなたかご存知方がいらっしゃいましたら、教えてくださいませんか。
 よろしくお願いします。


 蜘蛛の記事 ⇒  クリックしてください
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by yamagoya333 | 2012-09-24 10:47 | 山小屋日誌

忘れずに (2)

 時として、心が通わなくなってしまう人がいます。

 意識してそうしているわけではありませんが、なんとなく疎遠になっていくこともあります。

 自分の至らないところが不興をかってしまうこともあるでしょう。



 山小屋亭主は、「来るものは拒まず、去るものは追わず」をモットーとしています。

 でも、追わないだけで、心は馳せています。
 いつかまた、出会う日があることを信じて、思いを風に乗せています。


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 最近、しばらく会っていなかった方から、手紙とある会の招待券をいただきました。
 嬉しくて、飛んでいきました。
 楽しい時間を過ごしてきました。

 久しぶりにお会いして、久闊きゅうかつを叙することしきりでした。
 以前は、遠慮して話しづらかったことも、構えずに口にすることができました。
 心が軽くなりました。


 自分のことを忘れずにいてくれた人がいることを知った瞬間って、心がふわぁ~~としますね。

 私も ・・・・


       肌寒と言葉交せばこと足りぬ     星野 立子

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by yamagoya333 | 2012-09-23 22:41 | 山小屋日誌

忘れずに

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 9月21日、母は84歳になりました。
 歳女の辰です。
 次の辰年も元気で、誕生日を迎えて欲しいです。


 その日の朝、出勤するときに、畑に紅いものが目に入りました。
 彼岸花です。

 おお、こちらは、忘れていたけれど、時期が来ると忘れずに咲いてくれるのだなぁと、感心することしきりでした。

 その日は、ハンドルを握る手が滑らかでした。



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 仕事にかまけていたり、トラブルで頭がいっぱいになっていたりして、外の変化に気づかないことがあります。

 でも、花や鳥や虫たちは、自然の移ろいの中で、生きているのですね。

 ややもすると、人間こそが、この自然を支配しているのだなどどと、思い上がってしまうこともあります。

 こんな時にこそ、さりげない自然の営みを感じ、人間の傲慢さを反省させられますね。


       漫珠沙華竹林に燃え移りをり     野見山 朱鳥

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by yamagoya333 | 2012-09-22 23:19 | 山小屋日誌

egg plant

egg plant ととは、何のことでしょう。

 野菜の名前です。




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 そうです。
 「茄子」のことです。

 茄子の実の形が、卵形をしていることから、つけられた名前のようです。

 久しぶりに、デイビッドが、山小屋へやってきました。
 夏休みの間、故郷のカナダへ戻っていました。

 やはり、この歳になると(デイビッドは、山小屋亭主よりも2歳若い)、親への心配が募ります。
 年老いたお母様が、一人で広い家に住んでいらしゃったのですが、管理が大変だということで、小さな家に引越しをさせてきたそうです。

 来年の夏、デイビッドにくっついて、カナダへ遊びに行こうかなと思っていたら、むこうで泊まる部屋がなくなってしまいました。


 デイビッドが、ナスを見つけて「エッグ プラント パープル」と言いました。

 「茄子紫」、何かちょっと、かっこいい色の名前ですね。

 すかさず、デイビッドに教えてあげました。

 「日本では、茄子紺というんだよ」
 「相撲の力士がつける廻しによく使われる色なんだよ」


 この夏、茄子の水遣りに、毎日のように山小屋へ上がりました。
 それには、訳があります。

 藤沢周平に「蝉時雨・せみしぐれ」という作品があります。
 主人公の少年の父親が「茄子は水をたくさん欲しがるのだ。日に2度・3度、水をかけてやるのだぞ」と、諭す場面があります。

 その一節が、妙に頭に残っていて、初めて植えた茄子の苗にたっぷりと水をかけてやらねばと、自分に言い聞かせておりました。
 

 秋茄子は、何とかと言いますが、どのように調理しようかと、楽しみにしています。


       帰省子に葉がくれ茄子の濃紫     水原 秋桜子

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by yamagoya333 | 2012-09-22 22:27 | 山小屋日誌

W W W

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 すっかり秋になりました。

 夜露が、盛んに降りてきます。
 早朝、草原を歩くと、足許がぐっしょりとしてきます。

 爽やかな風に吹かれながら、山小屋への小道をたどります。
 しかし、山小屋へたどり着くまでに、何度も不快な気分を味わってしまいます。


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 この時期は、蜘蛛の繁殖期で、いたるところに蜘蛛巣が張り巡らされています。
 そのことを意識していてもなお、顔にねっとりと、蜘蛛巣が張り付いてきます。
 すたすたと歩いていて、勢いがあるときに、こうなってしまうと、こんなに大きな体ですが、蜘蛛の餌食になったような気分になってしまいます。 (とほほ ・・・ )


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 「蜘蛛の子を散らすが如く」という言葉があります。
 現在は、一つの巣に、一匹の子蜘蛛がいるようです。

 親蜘蛛と少しだけ離れたところに、子蜘蛛がいます。
 狩と獲物の始末を習っているのでしょうかね。



       水澄むや顔のどこかに蜘蛛の糸     原子 公平

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by yamagoya333 | 2012-09-22 21:13 | 山小屋日誌